2020年12月28日月曜日

茶杓について

茶杓の要素としては、茶杓の形だけではなく、筒、箱書等も重要な要素になります。 

茶杓の作られた年代は古く、茶の祖、村田珠光、武野紹鷗時代までさかのぼると言われます。r歴史的には中国より象牙の茶杓が伝わったのが起こりとされています。形は先が匙のような形で茶匙(さひ)と呼ばれています。

紹鷗時代のものは長さもかなり長く、節の無いものや、節が一番下にある止節の形が典型です。現在では無節のものは真の形で一般の茶会では使われません。それだけ形、長さが時代が古く格調高いと言うことです。次の利休の時代は、いわゆる茶杓の原型で現代まで受け継がれています。利休の茶杓は節が真ん中のところにある中節形、全体非常にスマートな形で節のあたりは腰が高くいわゆるアリ腰になっています。

茶杓の材質は後の時代になってきますと、竹の他、松、梅、漆、蒔絵等が乱れるようになります。古い茶杓は竹が大半で又竹ということが価値観のある物です。又宗旦の時代までは無地の拭きウルシの物が多く、今でもかなりツヤの良い物が残っております。一方、遠州、宗和の大名茶人の茶杓は侘びの中にさらに綺麗さを兼ね備え、遠州は竹自体、自然なゴマ等景色あるものを選び、宗和は上品かつ洒落た感じのするものが伝えられています。

次に茶杓は筒、箱書が重要です。筒は中味と同じ人で共筒、箱は筒により時代的に近い人、更に外箱も同系統の子孫があると理想的です。利休の頃の古い茶杓には共筒で無いものがありますが、少し後になって筒が作られている物もあります。これを追い筒と言います。また、誰かに送った物を贈筒等ありますが、これは現在のように、茶杓、筒、箱と一緒に作られた物ではなく、中味だけが、あるいは共筒までで、茶杓を紙で包むという古来の風習による物です。筒、箱の関係はあまり時代的に離れていないのが肝要です。いくら茶杓のみが素晴らしく、もっともらしい物でも筒、箱書等整っていませんと大変価値が違ってきます。

さらに銘のことも重要です。銘は歌銘、季節銘、賀銘、詩銘、無銘など数多くありますが、よろこびや季節にぴったりの物が理想的です。しかし古い物ほど良い銘や、銘の無いものが多く、却って無いものはそれだけ時代が古いと言うことで、濃茶に使われることがあります。又、扱いについても大事なことですが、茶杓の一番先のかいさきが割れていないか、筒の汚れ、墨書きのにじみ等が大事な見所です。又、同時に拝見、扱いの折には墨書のところ等絶対触れないことが大事です。

次に宗旦行こうには色々変化が出てきます。茶杓は無地、ウルシ拭きの時代が終わり、竹そのままや黒、赤、ウルシの上に蒔絵をほどこしたり、竹に彫を入れたりした物があります。茶杓の節も中節の他、節下り、二つ節、三つ節等が作られ、筒も時代を隔てた替筒や、二人以上同じ筒に入れる会所筒等、それぞれの茶会の趣で拝見できます。

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