花入は茶花を入れるものです。
どこの茶会でも、床の間を始めに拝見します。あらたまった濃茶席では掛軸、墨跡が掛けられています。
そうなると、花入れは青磁、古銅が基本的です。 青磁は中国の南京時代(13世紀頃)のものが一番青釉が綺麗で最も貴重なものです。この頃の青磁は砧青磁と呼ばれます。形は真中より下の部分に従いふくらみのある砧形、中蕪、下蕪形等や、胴に7,8本スジのある笋形が中心ですが、あまり数はありません。
古銅は本来胡銅と書かれるのが正しく、中国の地名より取られています。胡というところで多く作られていました。形は中蕪、下蕪のものや、口造り柑子口などいろいろあります。また、耳は獅子、龍、管耳等があります。また肌を鑑賞することも大変重要で、見た目が透けた茶褐色のやわらかい肌合が見所の一つです。
同じ銅の花入でも夏の時期に使われる砂張釣舟形花入があります。砂張は朝鮮産と南蛮産の2種類に分けられますが、元々外国果物等の食器で使われた物を日本で茶道具に取り上げた物と思われます。砂張は正確には砂張銅といい、銅に銀や錫が混じった合金で、名品と言われる物は白や黄の光りかたが入り交じり非常にくっきり表れています。松本舟、淡路屋舟、ひらた舟など著名な釣舟花入が代表されます。
また、中国の明時代中期頃には盛盞瓶(せいさんぴん)と言う酒や水を入れた器が作られており、これもみたてで日本では花生に使われます。赤絵金襴手や、青磁に見られ、歌切や古画等の掛軸の前に置くと洒落た感じがします。また、これは共蓋をより珍重します。明の末期の頃には日本人好の染付、高砂が作られますが、紋様はおめでたい謡曲銘で、形は青磁や古銅の形よりとられています。
一方、日本の花入れは焼物に代表されますが、その中でまず近来特に人気の高い伊賀の花入れは天正頃城主、筒井定次が古田織部指導に従い焼かせた物です。筒井伊賀と呼ばれ、続いて藤堂伊賀が中心で、からたち、芙蓉、小倉、寿老人等代表される、火色、コゲ、ビードロや全体非常に力強い変化のある作行きが見所です。また、耳付のところも見逃せません。
一方、備前の花入も侘びには最高です。土はねっとりとした田土で全体発色の良い火色がかかり、黄味を帯びた榎肌やゴマ、また織部風の豪快な歪みや変化に富んでいます。他火色の少ない印部手や白他に火色のタスキがかかった火襷の手があります。
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