名古屋市瑞穂区、桜の名所山崎川のほとりで広大な敷地の中にある東山荘は、緑の別天地であり、是非訪れるべき場所です。
ここは錦布商の伊東信一氏の別荘で、山荘の意味で伊東氏自身が命名されたと言う。
氏は茶道の好みを活かして大正元年から10年あまりをかけて築造されたが、昭和11年に名古屋市に遺贈された。一時は市長公舎となったこともあったが、遺贈者の志を活かすため、昭和43年から再び市民に開放されたという歴史を持つ。
茶室は二室ある。
東丘庵は、玄関近くにあり、寄付にも当てられる。
広さは6畳あるが、そのうち1畳は原叟床(げんそうどこ)になっている。床の間の南側に茶道口があり、逆勝手で台目切に作られている。茶道畳横(南側)は4寸四方ほどの連子窓形式になっていて、その東側は3尺2枚の襖が入っている。床の正面にも3尺2本の襖が入り、これらのいずれかが客の出入り口として利用される。
また、床の北側には大きな墨跡窓があり、その手前には9尺4本挽の雪見障子があり、明り取りの用をしていて、その外は縁側になっている。
東丘庵の南側に書院の間があり、12畳半と次の間10畳の2部屋の3方に縁が巡らされている。その前に広がる本庭園は、正面に蓬莱石と春日灯篭を配して、流れに蹲(つくばい)を据え、縁先には手洗いの鉢前が組まれている格調高い庭になっている。
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